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俳句庵2024年9月優秀賞発表

季題 

  • 秋茄子の紺を夕餉に老いの膳

    大阪府 津田 明美 様

  • 病む妻に捥いで見せたる秋茄子

    沖縄県 渡嘉敷 五福 様

  • 床上げの母の完食秋茄子

    東京都 佐藤 美智子 様

  • 秋茄子の朝採り朝餉すがすがし

    神奈川県 山野 洋一 様

  • 秋茄子を暫し手に置き見詰めをり

    安立 公彦

安立 公彦 先生 コメント

選評
令和六年九月の季題は「秋茄子」です。歳時記はこう紹介しています。茄子の本当の味は、秋茄子にある。小粒で、皮がうすく実がしまって甘味がある。その風味は格別のものである。また種をとるために畑に残した茄子の、末枯れたさまは佗しいものである。「最新俳句歳時記 文芸春秋刊」
 優秀賞の津田明美さんの句。「秋茄子の紺」が良く句心を掴んでいます。「老いの膳」も良い表現です。
 入賞の渡嘉敷五福さんの句。中七に、夫人への思いやりが出ています。良い中七です。
 佐藤美智子さんの句。この句も中七が、上五の母の恢復を良く詠んでいます。
 山野洋一さんの句は、中七の表現が、秋茄子の良さを良く表しています。
 選者詠 店先に季節の野菜や果物が出初める頃は、その新鮮さに足を止めて、暫し見入っています。出初めには新鮮さがあります。この句の通りです。

◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。

今月の応募作品

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