俳句庵
季題 10月「秋深し」

- 秋深し新横綱の綱を打つ
- 守田 修治 様

- 秋深し過ぎたる時を惜しむかな
- 蒼野 蘭介 様
- 新秋の疾うに忘れし筈の夢
- 瀬戸 順治 様
- 単線の一駅ごとに秋深し
- 佐藤 博一 様
佳句鑑賞
- 秋深し長袖シャツを白く着て
- 鈴木榮子
- 秋深し五週ある月嬉しかり
- 鈴木榮子
鈴木榮子先生コメント
今月は易しい季語と思って「秋深し」にしたのが仇になりました。
「秋一切」でよいのです。皆様が「秋深し」で作って下さったので全く単純な句が集まってしまいました。ですから「立秋」も「秋の蟻」も「秋の金魚」も出て来ません。秋でも冬でも傍題でご自由に作って下さい。そのためにも歳時記は必ずお持ちになってください。同じような句を6句もお作りいただく罪を私が一番感じています。
また、5・7・5の間に一語空ける必要ありません。空けなければ読み間違えられると思うのは考え過ぎです。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。