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- 俳句庵 2013年01月 作品一覧
俳句庵
1月『仕事始』全応募作品
(敬称略)
- 日本髪結ひて老舗の初仕事
- 挨拶の長き上司や初仕事
- 胃腸薬机に仕事始めかな
- ゆつくりと書類流れて初仕事
- 七色のチョーク揃えて初仕事
- 包丁を研いで厨の初仕事
- 自転車をぴかぴか磨き初仕事
- 目覚ましの 針を合わせる 仕事始
- はずれくじ捨てて仕事始めかな
- 米寿にて仕事始の鉋研ぐ
- 金バッジ重たき仕事始めかな
- 木遣衆仕事始の声揃う
- 新人は 明るい挨拶 初仕事
- 褌へ息の白さや仕事始
- 製材所仕事始や木の匂ひ
- 仕事始二日と痴呆独り言
- 合掌す仕事始の畑向ひ
- 仕事始日の出の方へ手を合わす
- 母一番仕事始の厨かな
- 気持込め仕事始に取る受話器
- 人は人仕事始の長靴履く
- 目標を新たに仕事始かな
- 神官の幣編む仕事始めかな
- 残業もやむなし仕事始かな
- 代議士の選挙区廻る初仕事
- 新手帳仕事始の一ページ
- 俎板に水かけ仕事始めけり
- 仕事始まづ安全帽を祓ひけり
- 初仕事鯛の止めを刺しにけり
- 水玉のネクタイ仕事始の日
- オレオレに母も疑い仕事始め
- 編集部仕事始の宿酔
- 孫たちに貢ぐうれしさ仕事始め
- 時差ぼけを引きづり仕事始かな
- 俳諧は徘徊なりと仕事始め
- 板前の純白俎板始かな
- また今年貧乏暇なく仕事始め
- 初仕事素通りできぬ神社前
- 定年の近きを思ふ初仕事
- 郵便の嵩いくつもや初仕分
- 鉛筆を揃えて仕事始とす
- パソコンのパスワード入れ初仕事
- 心変え服変え仕事初めかな
- 新妻の家事のはじまり目覚めから
- ビル未だ温まざるなり初仕事
- 初仕事欠かせぬ挨拶回りかな
- 挨拶に倦みたる仕事始かな
- 茶碗酒くみて仕事のまず初め
- 空き机仕事始にひとつあり
- 変りなき仕事始まる有難さ
- 終業のベル待ち侘びて初仕事
- 毎日の家事も仕事の初めかな
- 新しき鉛筆十本初仕事
- 定年の仕事初めや庭掃除
- 駅前が仕事始めやギタリスト
- ネクタイの赤際立ちて初仕事
- 待ちかねし待ち人来たり初仕事
- 仕事始暮れに貰ひしマフラーで
- 初仕事かねて望みの寺を訪ふ
- 仕事始一人旅立つ心地のし
- 客来たり仕事始めに米を研ぐ
- 仕事始子を負ひて行く母のいて
- 初仕事指あたためて作句かな
- 仕事始顔は光の中に置く
- 小児科の検温時間初仕事
- この時季にこぼれる花が仕事始
- 盲導犬聞き入る声や初仕事
- 千両のいよいよ赤き仕事始
- カレーパン限定百箇の初仕事
- けさの茶の水盃なる初しごと
- アナウンサー仕事始の鼻濁音
- 気合いれ 仕事始めに にぎりめし
- 吉例の箒目たてて初仕事
- 年明けに営業マンは品納め
- パソコンのスイッチ一押し事務始め
- 手斧始寒気削りし槍鉋
- 訓示受け神棚拝む初仕事
- 古希迎う仕事始めの夢を見る
- 暖簾出し盛り塩済ます初仕事
- 仕事始め四日の塵を捨てにけり
- 柏手を打って鉢巻き初仕事
- 初乗りはポニーテールの運転手
- 部下の顔疲れてをりぬ事務初
- 初仕事お掃除ロボのボタン押す
- 大声で富士に挨拶初仕事
- 初仕事御神酒交して終わりけり
- 三禁を口に出しては初仕事
- 弁当の仕事始は海苔始
- 野良猫に餌をやりけり初仕事
- 宮城(ふるさと)の香仕事始に海苔を焼く
- 初仕事いつものごとく苦情処理
- 年賀状 ようやく済ませ 書初
- 契約書署名捺印初仕事
- 重い腰支えて仕事始かな
- 馴れぬ身に仕事始めの緊張感
- 邪気包みこんで仕事始かな
- よろしくと仕事始めに机拭く
- 仕事始め両親未だ会話無く
- 初仕事所長の訓示ぎこちなし
- 引継ぎを確かめ仕事始めかな
- 定年を迎へる年の初仕事
- 初仕事朝日に当つる緋袴や
- 初仕事いつもの時間に駅に行く
- 束ねたる原稿ほどき初仕事
- 初仕事常の重さの鞄かな
- 常の如残業となる事務始
- 暮のメール読むより仕事始めかな
- 初仕事早や賑やかな輪転機
- 初仕事句帳に一句したたむる
- 反故一枚丸めて捨てる事務始
- 望まれし色紙の揮毫初仕事
- 新人一人紹介されて初仕事
- 隆昌の運気の気合い初仕事
- 合併の噂は消えず事務始
- 不動尊のお札を飾る初仕事
- 久々に着る仕事着のぎこちなさ
- 遷宮の年の希望に初仕事
- 富士拝し釣り船出すや初仕事
- 初仕事色紙の揮毫気合い込め
- 今年限りの仕事始の日なりけり
- あと何回 迎えられるか 仕事始
- 両頬を両手打ちして初仕事
- 仕事始 お神酒はしごの 初詣
- 五七五ひねるを仕事始とす
- 仕事始 挨拶回り 飲み屋だけ
- カフカカミュ書架にねむらせ事務始
- 仕事始 新年会の 打合せ
- 待つている仕事始の電車かな
- 杯に仕事始の斧の音
- 気合いやや空回りして初仕事
- かしわ手や仕事始のしわ深し
- 国旗社旗掲げて仕事始かな
- 縄手道日の当たりたる初仕事
- 誰もみな新しき顔初仕事
- オムレツに赤く励ます初仕事
- にこやかな顔して仕事始かな
- 西暦は下二桁の事務始
- 挨拶で暮れ行く仕事始かな
- 初仕事終えて駅舎のあらけなし
- 初仕事遅れますよと子を起こす
- 盛り塩の 老舗に高く 初仕事
- 起重機の腕高々と初仕事
- 襟足の キリリと白く 初仕事
- 注文の電話舞ひ込む事務始
- 桧の板の 厨に薫る 初仕事
- 自転車で仕事始のエコ通勤
- 三台の 目覚まし据えし 初仕事
- 窓の日に背中ぬくもる事務始
- 胸に置く 仕事始めの 社訓かな
- 貯まりたるメールに応ふ初仕事
- 一礼す 仕事始めの 茜空
- 電話とて鳴らざるベルや初仕事
- 込み合へる店の警備の初仕事
- その後の酒が楽しみ初仕事
- 厨より妻の指図の初仕事
- パソコンの音は粛然事務始
- 初仕事ネクタイきりり締めにけり
- 白銀のアイロン妻も仕事始め
- 初仕事薪割る朝の空まさを
- 訓示聞く黒きスーツや仕事始め
- 晴ればれと仕事始めの朝の街
- 仕事始め白き風吹くビルの間
- 腕まくり蕎麦打つ仕事始めかな
- バス停のいつもの顔や仕事始め
- 店頭に仕事始めの晴れ着かな
- 仕事始め作り笑顔のぎこちなさ
- あと三ヶ月 学生生活 満喫するぞ
- 地下街のシャッター多し仕事始め
- 初仕事何はともあれ句を捻る
- ラッキーだ仕事始めに君と会う
- 遠吠えが我が家の犬の初仕事
- 缶コーヒー仕事始めに飲みにけり
- 事務始め心新たに受話器取る
- テーブルの写真を替えて初仕事
- 情けなや夫婦喧嘩が初仕事
- 富士山が見える机で初仕事
- 初場所に懸ける力士の顔新た
- 初仕事空気の締る音感じ
- 沿道に箱根駅伝待ちにけり
- 初仕事働く人は美しき
- ビルのなか 一歩踏み出す 初仕事
- 机上まず整え仕事始めかな
- 新たなる 決意を胸に 初仕事
- パソコンにお久しぶりや仕事始
- 足取りも 軽やかになる 仕事始
- 今日だけは愚痴封印の事務始
- 食って寝て まるまる太り スーツ買う
- 亡き母の写真を胸に事務始
- 食って寝て スーツ入らず 金使う
- 部下も無くたつた一人の事務始
- お年玉 あげすぎ注意 貧乏人
- 年頭の辞を聞き仕事始かな
- いそべ餅 お歯黒つけて みな笑う
- 地下足袋の泥を落して初仕事
- 餅つけば みんなの笑顔 溢れてる
- みちのくに黙礼をして初仕事
- 稀にみる仕事始めの晴着かな
- 鉛筆を削り揃へて初仕事
- 国会の名札あたらし初仕事
- 神仏を祀り柏手初仕事
- 仕事始お国訛りのチラとでて
- 北海道仕事始めは除雪なり
- ひるがへる仕事始の日章旗
- 社運かけ家内工業初仕事
- 戸一枚開けて物売る初仕事
- 初仕事前に伝達訓示かな
- 本調子仕事始めに遠からじ
- ポストまで俳句投函初仕事
- 積み残し仕事始めのふたまたぎ
- 生甲斐の俳句を仕事始めとす
- 晴れ姿仕事始めの舞扇
- 仕事始め終え早々と新年会
- のり弁と仕事始めも急ピツチ
- 日本の仕事始はものづくり
- 猪罠の繕ひ終へし農始
- 勤労のサイレンの音仕事始
- 初仕事獣境の電気柵
- 振り袖で仕事始の受付嬢
- 媼一人餅を背負子に山始
- 仕事始初心忘れず声凛々し
- 一盞と御幣欠かせぬ鍬始
- 微醺帯び仕事始めの席に着く
- 初せりや仮説市場に気張る声
- 三枚の暦をめくる仕事始
- 老妻や行きつ戻りつ針起し
- 秩父見て仕事始めの窓を拭く
- トーストのごはんの仕事始かな
- 古稀迎へ仕事始めの量も減り
- 定年後 仕事始めの 淋しくて
- 虫除けの匂う服着る初仕事
- 今はもう 仕事始めの 無い身かな
- 初仕事手を凍らせてネギを掘る
- 女房の 仕事始めを ただ見てる
- 散らばるる反古紙まるめ仕事始かな
- 達磨の目大きく入れし初仕事
- 歳時記の表紙のしみや初仕事
- 鉋屑ひゅるひゅる伸びる初仕事
- 厨房に仕事始めや湯気たてて
- 消しゴムのころころ転げ仕事始
- 和服着て仕事始めに向かいけり
- 着物の娘あいさつで終ゆ仕事始
- 仕事始め実は下着の新しき
- 目の前にスカイツリーの仕事始
- 仕事始め午後に休みをもらいけり
- シャッターを半分開き初仕事
- 仕事始め暗証番号忘れたり
- 天より茶の香りて仕事始めかな
- カレンダー 仕事始めを 朱で記す
- 珈琲の香りて仕事始めかな
- 青点る 仕事始めの 交差点
- 合掌し仕事始めの朝餉かな
- 穴緩め 仕事始めの ベルトかな
- 屹立と仕事始めの訓示聞く
- 真夜中のナースコールや初仕事
- その昔仕事始めのありし年
- 整列し仕事始の訓示聞く
- 先輩の しごき始めの 幕が開く
- 淡淡と夜勤引き継ぐ初仕事
- リフレッシュ 正月ボケを 抜き切って
- 信号機仕事始の待ち時間
- 昨日まで 実家で子守の 残業を
- ビルひとつ仕事始に壊す音
- 塩辛い 涙は今年の 報酬へ
- 一万円新札貰ふ初仕事
- ねぇ見せて 今年はあなたの ボーナスを
- 何もなき机の広さ初仕事
- さぁやるぞ 一家安泰 さぁ仕事
- パソコンに命を入れし初仕事
- まづ畑を見回るだけの初仕事
- 受話器へもお辞儀をしたる初仕事