俳句庵
季題 3月「朧月」

- 朧月ふと口遊む名台詞
- 東京都 村上 ヤチ代 様

- 亡き母と話したよな朧月
- 神奈川県 村上 芳子 様
- 訊けぬこと言えぬことあり月おぼろ
- 岡山県 八木 五十三 様
- 四つ橋と言へど橋なく朧月
- 愛知県 柵木 充義 様
佳句鑑賞
- おぼろづき月も遠のく24時
- 鈴木榮子
- おぼろづき今宵の月のいと高し
- 鈴木榮子
鈴木榮子先生コメント
優秀賞の村上さん、気持ちよく「名台詞」を口遊む、よいですね。自分で言って自分で聴いても楽しいものです。村上芳子さん、こう言う思いはよくあります。私の母は90歳まで存命でしたので、今も毎日心の母と話をします。八木さん、こういうことは意外とあるものです。いまさら聞けないし、言えないし…。柵木さん、私は戦災で焼けた下町本所緑町の出身です。そこには三の橋はありましたが、四の橋はなかったです。四ツ橋はどこでしょうか。
みな様、詠みたいことが詠めていらっしゃいます。数を揃えることより「この一句」に心を込めてください。今月も楽しく選句しました。
なお、投句のお名前ですが短冊などに書くときは「名」だけですが、投句の時は「姓・名」が正式です。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。