俳句庵
季題 4月「しゃぼん玉」

- 国境のなき地球儀やしゃぼん玉
- 京都府 昴 弥 様

- しゃぼん玉小さな嫉妬込めて吹く
- 千葉県 龍 聴蓉 様
- お見舞いも患者も子供しゃぼん玉
- 東京都 安西 信之 様
- 瑠璃色の説明いつもシャボン玉
- 兵庫県 岸野 孝彦 様
佳句鑑賞
- しゃぼん玉吹く顔空へまぶしかり
- 鈴木榮子
- しゃぼん玉2人遊びの吹きくらべ
- 鈴木榮子
鈴木榮子先生コメント
昴弥さん「国境のなき」と詠出したことが発見でありましょう。当然なのですがそれがこの句を大きくしています。当たり前と見過ごせない大きさです。龍さんの句は口語体ですがよいでしょう。文語にすると「小さき」です。しゃぼん玉と嫉妬、よく纏めました。安西さんも様子をよく捉えました。子供さんには子供のお見舞いです。類句はないでしょう。誰も詠んでいません。岸野さんも瑠璃色とはよく表しました。瑠璃七色が利いています。夢のある句です。
さて、しゃぼん玉という季語は難しかったようですね。夢のような季語は中々纏め難かったでしょう。私も出来が悪かったです。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。