俳句庵
季題 6月「夏帽子」

- 夏帽子山の徽章の重たかり
- 東京都 安西 信之 様

- お手本は昭和天皇夏帽子
- 埼玉県 守田 修治 様
- 夏帽子小夜の中山越えにけり
- 愛知県 山 歩 様
- 夏帽子鍔広ければうつくしき
- 栃木県 長浜 良 様
佳句鑑賞
- 自転車の前籠のぴけ夏帽子
- 鈴木榮子
- 夏帽子振りて別れを告げにけり
- 鈴木榮子
鈴木榮子先生コメント
安西さん、私一度、北アルプス甲斐駒ケ岳へ登りました。大変よい経験になりました。思い出しても「ずしん」とこたえます。「夏帽子」の季語で良い句を拝見いたしました。守田さん、昭和天皇が俳句にご登場なさるとは思ってもみませんでした。お人柄が愛されたのでしょう。山歩さんは出句5句とも揃っていました。“小夜の中山” をよく導いています。地名がよくこなされています。長浜さん、この句の通りです。きっと一瞬にお詠みになられた句でしょう。
今月も約300句。その中から4句を選ぶのは厳しいことでした。皆様の自選も勉強ですから、数にとらわれないで自信作のみをご投句下さい。
私は今回で終わります。皆様のご健吟を心から祈っております。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。