俳句庵
季題 8月「送火」

- 送火や辞儀深くして母帰る
- 守田 修治 様

- 送火にいずくともなく道のあり
- 井上 和子 様
- 送火に添えて置かるる父の杖
- 佐藤 博一 様
- 送り火の照らす姉妹の母似かな
- 貝田 ひでを 様
佳句鑑賞
- 父母祖母吾にて絶ゆる仏ごと
- 鈴木榮子
鈴木榮子先生コメント
13日に迎えて16日に仏を送る火を焚きます。毎年お盆に帰って来て下さるという習慣は残されたものにとって、仏事ながらいそいそと励みます。
また来年お待ちするのですが、お送りするのは切ないものです。
諸寺院で営まれる祖先の霊を祭る法要についての季語も例句もたくさんありますから、どうぞ詠まれてください。
今月も皆様よく詠んでくださいました。仏事として日本独特のしきたりなのでしょう。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。