俳句庵
季題 4月「惜春」

- 成田屋亡き新歌舞伎座や春惜しむ
- 佐藤 博一 様

- 惜春のまたねといふは良き言葉
- 瀬戸 順治 様
- すぐ曇るルーペを拭いて春惜しむ
- 長田 友子 様
- 惜春やみな古希となる同期生
- 山地 美智子 様
佳句鑑賞
- 春惜しむ胸に慙死の思ひ秘め
- 鈴木榮子
- 惜春や発明の日と謂ふがあり
- 鈴木榮子
鈴木榮子先生コメント
優秀賞、このことは丁度時期を同じくしましたが、今回詠み得た作者の手柄であり、記念です。入賞の瀬戸さん、この句のポイントは「またねといふは良き言葉」です。何をおいてもこの何気なくて温かい言葉がこの一句を完成させています。長田さん、日常よく経験することです。それだけ息が熱いのか。山地さん、かつてみな志学だった。同期生だった。
今回も皆様、季語をよく考え詠んでくださいました。ただ五七五で五 七 五と一字づつ空ける方がいらっしゃいますが不要です。また選には入りませんでしたが今回、大勢の中学生の投句がありました。これからも俳句に親しんでください。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。