| 芝居茶屋鶯餅の幟立つ |
しばらくは鶯餅をながめけり |
| 食指見て観念する鶯餅 |
鶯餅いちご大福までも食ぶ |
| 鶯餅食べてやさしくなりにけり |
鎌倉に鶯餅の茶店かな |
| 手土産は鶯餅と春の風 |
飛べなくて鶯餅が皿にある |
| 知らぬ間に鶯餅の飛んでゆき |
墨堤に鶯餅の床几かな |
| 手作りの鶯餅の指の跡 |
ひともじで鶯餅のどこ切らん |
| 鶯餅食べた証の青黄粉 |
受け皿に鶯餅の在りし粉 |
| 好物は鶯餅の母なりし |
うぐいす餅寺に世継ぎの赤子生る |
| お返しに鶯餅の三つかな |
鶯餅母に戻りし笑顔かな |
| 残し置く鶯餅のおすそ分け |
長火鉢鶯餅の差し向かい |
| 初音聞き鶯餅を買い求め |
ハンカチを膝に広げて鶯餅 |
| 辛党の父も好みし鶯餅 |
店頭に鶯餅と大書され |
| 碁敵はうぐいす餅を食いちぎり |
仏前に今朝売出しの鶯餅 |
| 薄れゆく鶯餅の遠き日々 |
差し入れは鶯餅の楽屋裏 |
| 平穏な鶯餅のある暮らし |
鶯餅摘み損ねて噎せ返り |
| 控え目な母懐かしき鶯餅 |
知らぬ間に鶯餅が顔を出す |
| 緋毛氈うぐいす餅も華やいで |
青黄粉懐紙に残る鶯餅 |
| 思い出す母の面影鶯餅 |
緋毛氈鶯餅の梅見かな |
| 妻と食ふ鶯餅の三時かな |
お濃い茶に鶯餅のセットかな |
| 黒文字に止りたるさま鶯餅 |
尻尾より鶯餅をいただきぬ |
| 唇に頬に鶯餅の粉 |
くちびるに鶯餅の青黄な粉 |
| つままれて鶯餅の粉こぼす |
筆太に鶯餅の書かれある |
| 目に青く心清く鶯餅 |
霜柱鶯餅を待ち焦がれ |
| 散歩道鶯餅へ歩を延ばす |
初釜や鶯餅の色添えて |
| 匂やかに鶯餅へ季は移り |
鶯餅親子が走るスニーカー |
| 鶯餅食べて初音を待ちにけり |
鶯餅互いに皺をふやしたり |
| 軒の梅鶯餅を食べながら |
好物の鶯餅を供えけり |
| 故郷へ鶯餅の並ぶころ |
鶯餅老舗小さく構へたる |
| 黒文字や鶯餅のおもてなし |
尻尾より鶯餅にかぶりつく |
| 黒文字を添えて出される鶯餅 |
願かけて鶯餅を買いにけり |
| 手のひらに鶯餅を乗せ揺らす |
鄙びたる屋台に掛けて鶯餅 |
| 真心の鶯餅や雨弾く |
老夫婦の思い出尽きぬ鶯餅 |
| くちびるに鶯餅の口合わせ |
手に御籤鶯餅の初詣 |
| 骨の無き鶯餅のしっぽ食べ |
戯れに胡麻の目を付け鶯餅 |
| 老舗軒鶯餅の暖簾揺れ |
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