| 手土産の新茶真に軽きかな |
新茶汲みちゃっきり節の一節を |
| 新茶汲むマリッジリング光る息子と |
新茶汲み妻と聴き入る雨の音 |
| かほり蒸す温め味わう新茶かな |
新人に淹れ方教える新茶かな |
| 色と香をまず確かめる新茶かな |
孫娘正客として新茶酌む |
| 新茶飲む喉の深くに風の音 |
壷切れば新茶の香り匂い立つ |
| 新茶つぐはや青空を浮べをり |
新茶汲む昭和は遠くなりにけり |
| 新茶飲み心新たに旅たちす |
新茶出て道具自慢となりにけり |
| 前垂の主人手秤る新茶かな |
白い朝新茶のかおりの夜明けかな |
| 茶柱の立し新茶を飲みにけり |
縁側で新茶をすする昼下がり |
| 先ず新茶供え遺影と語りけり |
茶柱も立って目出度き新茶かな |
| 陽の恵み口に広がる新茶かな |
ぬるま湯をゆっくり注ぐ新茶かな |
| 新茶汲む先づは親しき仏から |
新茶入荷墨痕清し格子かな |
| 手を休めしばし新茶の香に遊ぶ |
立ち寄って新茶いただく日和かな |
| 新茶汲むこのひとときの別世界 |
新茶酌む塩羊羹の塩加減 |
| 水を買う暮らしにも慣れ一番茶 |
今あるを共に語らい新茶汲む |
| 新茶に茶柱立てば尚ハッピー |
日の目見る夫婦茶碗や新茶の香 |
| 新茶汲み離れ住む子の話など |
濡れ縁に妻と向き合ふ新茶かな |
| 仲人が帰り新茶の匂ひけり |
眼裏に母の猫背や新茶汲む |
| 新茶とて羊羹厚く切られけり |
手もみ茶の焙炉(ほいろ)の上に薫り立つ |
| ふるさとの新茶がはこぶ千の風 |
早少女(さおとめ)の手からこぼれるあさみどり |
| 妻と汲む新茶をけふは雛に注ぐ |
母在れば百寿と思ふ新茶かな |
| 新茶汲む二人の時間ありにけり |
一日の疲れをほぐす新茶かな |
| 窓を開け新茶に映える緑かな |
新茶淹る終の一滴ひびきけり |
| 聞き上手話上手や新茶汲む |
新茶汲み育むけふの英気かな |
| 新茶汲む昔濡れ縁ありしかな |
一杯の試飲の後の新茶買ふ |
| 新聞と新茶携え書斎入る |
玉のごとき終の一滴新茶かな |
| ボトルには新茶の表示筆太に |
新茶汲む時の流れを惜しみつつ |
| 新茶より古茶にこだわる骨董屋 |
新茶とて礼儀作法に心して |
| 今日こそは新茶粥をとねだる病父 |
新茶着く墨書に滲む縦のすぢ |
| 今のこと先のことなど新茶汲む |
新婚のエプロン姿新茶かな |
| 新茶飲み話弾んで皆笑顔 |
返事良く新入社員新茶かな |
| 拝むやに新茶揉みつつ炉辺話 |
一服に産地めぐらす新茶かな |
| たたずまい正していただく新茶かな |
新茶とて珠玉の一滴注ぎにけり |
| 新茶飲む恩も縁も温めて |
若等の新茶出されて無頓着 |
| 雫さへなほ香ばしき新茶汲む |
地下街に新茶の香り行き渡る |
| 新茶汲み昨日の話の続きから |
あばら家も終の栖や新茶汲む |
| 共白髪古稀還暦や新茶汲む |
丁寧に包ん新茶届きけり |
| 走り茶に安倍川添へて持たせやる |
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