長野県 木原 登 様
大阪府 木山 満 様
ブラジル 林 とみ代 様
兵庫県 岸野 孝彦 様
安立 公彦
二月の季題は「猫の恋」です。先月の「氷柱」とは異なり、生きている猫の妻恋いの句です。春の歳時記をめくると、芭蕉、蕪村、一茶、子規と、先人の句が注目を引きます。皆さんの出句は三百余句、その中から注目の句を選び、選句を重ねました。
優秀賞の木原登さんの句。一読「月光白きセレナーデ」の十二文字が注目されます。セレナーデは小夜曲とも訳されています。恋猫が正調に、清々しく表現されています。上五は「や」で切りましょう。 入賞句の木山満さんの句。中七が生きています。「音立てず」、「ただ見つめ合ふ」、言葉の配合が宜しいです。 林とみ代さんの句。「夜の闇」が効果的です。中七の「深まるほどに」も、十七文字の配列の確かさが出ています。 岸野孝彦さんの句。上五、中七で背景が活きています。一句の構成に感性が良く活かされています。 選者詠、恋猫の声には抑揚があり、それは大方の恋猫に共通しています。
今月の佳句。〈むらさきの闇をひきさく猫の恋 大阪府 鈴木三津〉。〈シーサーの睨みつけたる浮かれ猫 沖縄県 渡嘉敷五福〉。〈戻る家有りて幸せ猫の恋 大阪府 津田明美〉。〈鳴く牡の切なき声音猫の恋 兵庫県 高見正樹〉。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。
今月の応募作品
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安立 公彦 先生 コメント
二月の季題は「猫の恋」です。先月の「氷柱」とは異なり、生きている猫の妻恋いの句です。春の歳時記をめくると、芭蕉、蕪村、一茶、子規と、先人の句が注目を引きます。皆さんの出句は三百余句、その中から注目の句を選び、選句を重ねました。
優秀賞の木原登さんの句。一読「月光白きセレナーデ」の十二文字が注目されます。セレナーデは小夜曲とも訳されています。恋猫が正調に、清々しく表現されています。上五は「や」で切りましょう。
入賞句の木山満さんの句。中七が生きています。「音立てず」、「ただ見つめ合ふ」、言葉の配合が宜しいです。
林とみ代さんの句。「夜の闇」が効果的です。中七の「深まるほどに」も、十七文字の配列の確かさが出ています。
岸野孝彦さんの句。上五、中七で背景が活きています。一句の構成に感性が良く活かされています。
選者詠、恋猫の声には抑揚があり、それは大方の恋猫に共通しています。
今月の佳句。〈むらさきの闇をひきさく猫の恋 大阪府 鈴木三津〉。〈シーサーの睨みつけたる浮かれ猫 沖縄県 渡嘉敷五福〉。〈戻る家有りて幸せ猫の恋 大阪府 津田明美〉。〈鳴く牡の切なき声音猫の恋 兵庫県 高見正樹〉。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。
今月の応募作品