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俳句庵2025年2月優秀賞発表

季題 

  • 海苔掻きて干して夫婦の月日かな

    神奈川県 井手 浩堂 様

  • 海苔粗朶に夕日の潮のかがやけり

    神奈川県 山野 洋一 様

  • 海苔を掻く有明海の朝ぼらけ

    東京都 岩崎 美範 様

  • 海苔粗朶やかつては飛びぬ戦闘機

    神奈川県 沼宮内 薫 様

  • 新海苔の香りうれしき家郷かな

    安立 公彦

安立 公彦 先生 コメント

二月の季語は「海苔」です。海苔と言えば、すぐ浮かぶのは、浅草海苔です。江戸時代に浅草附近の海辺で採取されていて、この名が一般に多くゆき渡っていたと辞書は記しています。いわゆる干し海苔です。水中の岩石などに付いて苔状をなす海草の総称です。甘のり、または浅草のりを指しています。暗紫色で、長さは25センチに達するとあります。良く知られた食品で、季題としても知名度は高いです。東京湾は産地としても知られていましたが、今は海水汚染で絶滅に近いので、対策がとられていると言われています。皆さんの出句も、日常の「海苔」の有り様を良く表しています。
今月の佳句。<新海苔の輝き嬉し旅の宿 金子加行>。<海苔むすび遠き良き日に父母と食む 山田翔子>。<海苔掻くや遠浅かけて島日和 鈴木千年>。<海苔を掻く背へ朝日の重さかな 瀬川琴女>。

◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。

今月の応募作品

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