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俳句庵2025年6月優秀賞発表

季題 

  • 亡き母の現れてほほゑむ螢の夜

    長野県 木原登 様

  • 蛍追う無心な心幼き目

    沖縄県 柿沼ふみ子 様

  • 夭折の姉は蛍となりて舞ふ

    東京都 岩崎美範 様

  • 特攻兵征きたる空を蛍飛ぶ

    大阪府 鈴木三郎 様

  • 六月の野路や左右に蛍舞ふ

    安立 公彦

安立 公彦 先生 コメント

優秀賞の木原登さんの句。催事の際、亡き母の残した筆跡や絵画なども展示され評価された。作者はその催事の幹事。中七でそのことは受け取れる。中七が微笑ましい。
 入賞の句。三句とも、それぞれの思いが良く判る。柿沼ふみ子さんの句の無心な心、岩崎美範さんの句の夭折の姉、鈴木三郎さんの句の特攻兵が、それぞれ活きている。
  今月の佳句。<星こぼれ蛍となりぬ知覧の夜 津田明美>。<蛍火や静かな笑みがそこかしこ 山田翔子>。<耳すませば母の声する蛍の夜 小山 吾浪>。<迷ひ来し蛍と一夜ともにせり 伊藤順女>。
佳作の知覧は鹿児島県の地名の一つ。「ちらん」。佳句の四句も良く出来ている。「母」の句には、「思い」がある。そういう「思い」のある句は佳句と言って良い。

◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。

今月の応募作品

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