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俳句庵2024年3月優秀賞発表

季題 

  • 先生の手のぬくもりや卒業す

    徳島県 井内 胡桃 様

  • 卒業子早くも着替へ畑仕事

    ブラジル 佐藤 慶子 様

  • 師と父母に感謝の答辞卒業式

    ブラジル 林 とみ代 様

  • 自転車をいとしく磨き卒業す

    茨城県 小山 吾浪 様

  • 校門を歩幅正しく行く吾子や

    安立 公彦

安立 公彦 先生 コメント

優秀賞の井内胡桃さんの句。卒業という別離の場に措いて、先生の方から差し出した手に、温もりを感じたという感覚が、先生の人柄を善く表しています。
 入賞句の佐藤慶子さんの句。農村の一景です。早くも着替へに、その感じが善く出ています。畑仕事は生活の本位です。的確に表現されています。
 林とみ代さんの句。卒業式の本意です。師と父母あっての卒業式です。感謝の答辞がその思いを善く活かしています。
 小山吾浪さんの句。この自転車は、在学中、欠かさず通っていた愛用の自転車です。その思いが善く表現されている句です。
 
 選者詠 この校門は戦後復活されたものです。中七はその校門を行く長男の姿を思い出してのものです。

  今月の並選。〈卒園の母の手にぎる子供かな 中村万年青〉〈黒板に「さよなら、またね。」卒業生 小田毬藻〉〈着メロの鳴るも乱れず卒業歌 山田ひろ志〉〈令和の世担う人なり卒業す 亀田?〉〈卒業で還らぬ時や振り返る 野中泰風〉〈亡き友の写真を胸に卒業す 岩崎美範〉〈校門に深く礼して卒業す 塩野谷慎吾〉〈全員で落書消して卒業す 岸下 庄二〉〈片思い残したままや卒業し 川島欣也〉〈卒業子明日からの道それぞれに 林田正光〉〈ふり仰ぐ雲に一礼卒業す 猪狩鳳保〉〈人生の卒業想ふ窓の雨 佐藤富幸〉〈卒業式みんなで祝う過疎の村 岡野みつる〉〈寂しさや卒業式のなごり雪 岡野みつる〉〈雲梯を最後に渡り卒業す 山本啓〉〈笑った日泣いた日もあり卒業す 飯島まゆみ〉〈朝夕に通いし駅や卒業す 飯島まゆみ〉〈振り返り学び舎に礼卒業子 右田俊郎〉〈黒板にお礼の言葉卒業子 石塚彩楓〉

◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。

今月の応募作品

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