宮城県 林田正光 様
神奈川県 志村宗明 様
滋賀県 近江菫花 様
長野県 木原登 様
宮崎 洋
「春めく」は初春の季語。まだ寒さが残る中で、気候や景色、風情が春らしく感じられること。「春浅し」よりやや遅い。 傍題 春動く 春兆す
林田正光さんの句。本音は何のことだろう。春は芽吹きの時。今まで胸の奥に閉じ込めていたことを口に出し始める。「春めく」が効果的。「ついつい」に作者の人柄が出ている。リズムも良い。 志村宗明さんの句。「結びたる雨の雫」は春に限らない。しかし季語「春めく」が置かれると、小さな雨粒が映す様々な色彩が見えてくる。 近江菫花さんの句。幼子が言葉を覚えて喋り出す。「一つまた一つ」に親の喜びが感じられる。季語の「春めく」が親子を包んでいる。 木原登さんの句。木の幹に耳を当てれば、樹液が流れる音がする。というのは科学的ではないそうだ。音は枝の軋む音、葉音などが幹に伝わったものらしい。しかし詩人はそれを木の命のように感ずる。「山毛欅の春」の措辞が上手い。
今月の佳句。 <心音は軽い音楽春めきて 鈴木千年> <退院日春めく街の昼餉かな 久保大介> <春めくや大地ふくらみきたりける 鈴木三郎> <釣逃す魚と目が合ふ春めけり 大和田よつあし>
「春めく」に相当する、一般に知られるたくさんの現象、事象がある。その一つを取り上げて、季語「春めく」を置くと、それらしい句になる。しかしそれは「春めく」の説明になってしまう。句の中で季語の説明をすると季語が活きない。自分自身の発見が大切。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。
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宮崎 洋 先生 コメント
「春めく」は初春の季語。まだ寒さが残る中で、気候や景色、風情が春らしく感じられること。「春浅し」よりやや遅い。
傍題 春動く 春兆す
林田正光さんの句。本音は何のことだろう。春は芽吹きの時。今まで胸の奥に閉じ込めていたことを口に出し始める。「春めく」が効果的。「ついつい」に作者の人柄が出ている。リズムも良い。
志村宗明さんの句。「結びたる雨の雫」は春に限らない。しかし季語「春めく」が置かれると、小さな雨粒が映す様々な色彩が見えてくる。
近江菫花さんの句。幼子が言葉を覚えて喋り出す。「一つまた一つ」に親の喜びが感じられる。季語の「春めく」が親子を包んでいる。
木原登さんの句。木の幹に耳を当てれば、樹液が流れる音がする。というのは科学的ではないそうだ。音は枝の軋む音、葉音などが幹に伝わったものらしい。しかし詩人はそれを木の命のように感ずる。「山毛欅の春」の措辞が上手い。
今月の佳句。
<心音は軽い音楽春めきて 鈴木千年>
<退院日春めく街の昼餉かな 久保大介>
<春めくや大地ふくらみきたりける 鈴木三郎>
<釣逃す魚と目が合ふ春めけり 大和田よつあし>
「春めく」に相当する、一般に知られるたくさんの現象、事象がある。その一つを取り上げて、季語「春めく」を置くと、それらしい句になる。しかしそれは「春めく」の説明になってしまう。句の中で季語の説明をすると季語が活きない。自分自身の発見が大切。
◎ 優秀賞、入賞に選ばれた方には、山本海苔店より粗品を進呈いたします。